27.住まいについて考える

長いこと賃貸暮らしで、いつもいまは仮の住まいである、という気分があります。でもそれは、ある程度若くて、家は所詮食べて寝るところだという思いがあったからなのかなとも思います。

これから年齢を重ねたときに、娘も巣立って、また一人になったら、サラリーマンも卒業となったら、住むということはそれだけではない機能が必要になる気がしています。

人と社会とつながりやすい住まいでありたいと思うのです。いつでも娘が帰ってホッとできる、あるいは友人や仕事仲間を招いてもてなせる、街とつながれる、そのような。

私の理想は、一階がガラスばりの何もない空間になっていて、そは地元のアーティストが自由に使える。2階から上はプライベートな住まいで、ピアノがおける。屋上は人が集えるようになっていて、ヨガなどのワークショップなどを行えるようにする。それは、感度の高い人の集まる街にある。

さて、それを実現するには何億必要なのか、ということを考えると一気に夢はしぼむわけですが、人生は何が起こるかわからないものです。思いがけず大金を手にすることだってあります。そのときに何をするかも夢見ておくのは、大切なことです。