♩静かな湖畔の…という歌は昔から知っていましたが、湖畔の魅力について知ったのはついさっきです。
湖畔というのは、本当に静かなところです。
不惑になってわかる静けさの魅力。
今日は娘が修学旅行でいないので、私は湖畔の宿で一人旅です。
湖のチャポンという水の音と、魚や水鳥の動く音、風が揺らす木々の音。それが規則的なので、よけいに静かに感じます。波が高くなったり、上から大きな鳥が襲ってきたりしません。安心してベンチで半目になってボーってしていていられます。気づいたら、トンボと蝶々と話している自分に気づいて驚きました。これが酔いではなくてなんだというのでしょう。
トンボは、少し飛んではシロツメクサに止まって、また飛んでは止まって。蝶々は、黄色い蝶と白い蝶が戯れ合うようにして飛んでいて、かわいくて。座っていたのは、別のお客さんが現れるまでのほんの15分くらいだったのだけれど、永遠のようでした。
ふだんは思わないことを思ったり、見えないものが見えたりすることが旅する理由だと私は思っています。私が今日感じたのは、この世では私の知らないことがすぐ隣で起きているということ。隣の蝶が私のことを知らないように。